心のストレスは2つに分けられる

① 心のストレスは2種類ある

ストレスは心と体の2つに分けられますが、心のストレスはさらに2つに分かれています。1つはコミュニケーション能力の不足、もう1つは論理的思考力の不足です。

コミュニケーション能力は人間関係を築く上で必要とされる能力です。コミュニケーション能力が不足すると行き違いが生じたり、誤解されたりなど対人関係の問題を引き起こします。論理的思考力(ロジカルシンキング)は問題解決や文章作成など手順を踏んで誰もが納得する形で自分の考えや解決方法を論理的に第三者に伝えるのに必要な能力です。論理的思考力は仕事では必ず必要とされる能力です。論理的思考力の不足は問題を解決できない、必要書類の作成ができない、プレゼンテーションができない、トラブルを未然に防ぐリスク管理ができないなどの問題を引き起こします。心のストレスはこの2つの能力のどちらか、もしくは両方が不足することで起きています

脳 ストレス 情報処理

② 論理的思考力とコミュニケーション能力との関係

論理的思考力とコミュニケーション能力は、対人関係を円滑に行う上で必要不可欠な能力です。論理的思考力とコミュニケーション能力のどちらが欠けても対人関係のトラブルを引き起こし、仕事に支障がでる事態を招きます。プライベートはもちろん、仕事では特に論理的思考力とコミュニケーション能力が必須と言えるでしょう。

 

厚生労働省の調査(労働者健康状況調査)によれば「仕事や職業生活でストレスを感じている労働者」は年々、増え続けています。2012年の調査結果では働く人の実に60%以上がストレスを感じながら仕事をしています。男女ともに30代、40代の働き盛りの世代のストレスが高く、ストレスの内容は人間関係がトップを占めています。仕事における対人関係がストレスの主な要因になっています。

 

右図は仕事における論理的思考力とコミュニケーション能力の関係性を4つに分けたものです。論理的思考力とコミュニケーション能力が十分な人は気持ち良く仕事が出来き、周囲にも【面白くて仕事ができる人】と評価されます。コミュニケーション能力が不足すると【仕事はできるが付き合いにくい人】と評価されます。逆にコミュニケーション能力は十分でも論理的思考力が不足すると【いい人なんだけど仕事は任せられない】と評価されます。コミュニケーション能力と論理的思考力が両方ともが足りないと【仕事ができないダメなやつ】と低評価になり、本人も頑張っているのに上手くいかないジレンマに悩まされます。論理的思考力とコミュニケーション能力のどちらが欠けても仕事のストレスを引き起こしているのです。

ストレス メンタルヘルス 脳 未病 

③ 仕事のコミュニケーションの基礎は論理的思考力にある

先ほどの図で見ていただいたように論理的思考力とコミュニケーション能力は仕事の出来、不出来に大きく関係しています。では、論理的思考力とコミュニケーション能力のどちらがより重要になるのでしょうか。答えは論理的思考力になります。

理由は、仕事は第三者と問題を共有して片付けなければならない行為だからです。自分以外の複数の人間と問題意識を共有して解決に当たるには、まず自分が問題についてどのような考えを持っているのか、それについて解決方法は何があるのかを伝えていかなねばなりません。「こんな感じ!」や「あれ (それ) でいけ!」では何を言っているか相手にさっぱり伝わりません。プライベートでは許される曖昧な伝達方法はビジネスでは通用しません。仕事では自分の考えを相手に納得してもらわなければ動いてはもらえません。仕事のコミュニケーションでは論理的に展開した上での説明が不可欠です。筋道を立てて、シンプルに事実を追って論理的に会話を行えなければ共同作業は行えないのです。ここがプライベートのコミュニケーションとの大きな違いになります。仕事におけるコミュニケーションで論理的思考力(ロジカルシンキング)は欠かせない基礎なのです。論理的思考力の不足は仕事のコミュニケーション能力も低下させて、対人関係ストレスを増大させます。

④ 論理的思考力は反復練習(脳の自動化)で習得できる

仕事に欠かせない能力の論理的思考力は反復練習で習得できます。論理的思考の基本のプロセスを何度も繰り返し行えば、そのパターンは脳に記憶されて必要なときに引き出されて使われるようになります。人間の脳は生まれたときからパターン学習を行っています。例えば、2〜3才の幼児はスプーンやお箸を上手く使えずボロボロご飯をこぼしますが、小学校に入る頃にはこぼさずに食べられるようになります。そして大人になれば話しながらご飯を食べられるようになります。これは脳がスプーンやお箸を使って食べるときに使う腕や口の動きをパターン化しているからです。この機能は自動化と呼ばれています。脳は様々な体の動きを自動化することで、考えなくてもご飯を食べられるようにしているのです。

 

脳の自動化は体を動かす動作以外でも行われています。考え方のクセも脳の自動化によるものです。ある事態に対してAさんはポジティブに、Bさんはネガティヴに捉えるのはAさんとBさんの脳の情報処理方法が違うからです。Aさんの脳ではポジティブに捉える自動化をBさんの脳ではネガティヴに捉える自動化が行われた結果が両者の違いに現れるのです。自動化は脳のクセのようなものと思ってください。論理的思考力も脳にクセ付けしていけば、簡単に習得できます。論理的思考力も英単語や九九を覚えたときのような反復練習で鍛えることが可能なのです。脳はあらゆることを自動化して省略する機能を持っています。3-Job-Bridgeは脳の自動化する機能を利用して論理的思考力を高めるプログラムです。

⑤ 脳のクセを変えてストレスを減らす

人間が考える過程のほとんどは自動化されています。特に瞬間的な反応は自動化されたパターン反応です。認知行動療法ではこの脳の自動化のクセがうつ病などを生み出す原因ではないかと考え、考え方のクセを変える手法がうつ病などの治療で行われています。3-Job-Bridgeは認知行動療法の手法を取り入れた論理的思考力を高めるプログラムです。2004年から10年間アメリカ軍人を対象に行った3-Job-Bridgeの実施結果では500名中490名が自分の方向性がわかって納得したと述べています。また、6~7割が自分の希望に近い職種に就職できた。 その他に希望の職種に必要な学歴・資格を取りに行くなど積極的な行動に変化しています。3-Job-Bridgeにより論理的思考力が高まった結果、コミュニケーション能力も高まっています。野球チームやチャーチ・グループ(教会主催の催し)など様々なコミュニティーに積極的に参加するようになり、結婚や昇進など社会的にも大きく変化しています。論理的に考えられない脳のクセを論理的に考える脳のクセに変えるだけでストレスは大きく減らすことが出来るのです。

 

  • facebook-square
  • Twitter Square
  • google-plus-square

掲載されている脳の関連図は有限会社MAIDOに帰属します。