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ストレスは体にも現れる

① 病気と未病とwellness

体のストレスは心のストレスと同じく2つに分かれています。1つは病気、もう1つは病気ではないが健康でもない未病です。病気と未病の違いは医師の診断があるかないかです。調子が悪い状態を医師が診断した結果、病気と判断されます。未病は医師の診断には問題ないが体の調子が悪い、疲れやすい、昔と比べて体のキレがないなどの体に不調がある状態をいいます。また、精神的なストレスが高い状態でも体に不調が現れます。東洋医学では未病は病気の前駆症状で、未病のうちに解決するのが良いとされています。これはWHOの提唱するwellnessと同じ考え方といえるでしょう。東洋医学もwellnessも運動や生活習慣を見直して健康生活を維持して病気にならないことを目指しています。適度な運動や食生活などで体からストレスを解決していく考えが未病やwellnessなのです。

② 未病は体の歪みで判別できる

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未病を調べる方法は幾つかありますが、1番簡単な方法は姿勢のチェックです。人間は調子が悪い状態のときは必ず体が歪んで姿勢が悪くなります。例えば、胃が痛いと自然に手で胃の上あたりを押さえていたり、前屈みになっていたりしませんか。これは胃が痛いときに自然に取る姿勢です。腰が痛ければ腰をかばう姿勢、肩が凝っていれば肩が緊張して上がっているなど、人間は痛みがあるときは痛みに対応した姿勢を取っています。痛みをかばう為に体が歪んだ姿勢を取ってしまうのです。

これは精神的なストレスを受けたときも同じです。感情は体と直結しています。悲しんでいる人は悲しんでいる姿に、怒っている人は怒っている姿に体がなります。これは老若男女、国籍、人種などに関係なく同じ反応です。演劇や映画などで言葉が分からなくても演じている俳優が悲しんでいるのか、怒っているのが分かるのは、こうした感情がもたらす体の歪みを無意識に感じているからです。心の痛みや体の痛みは体に姿勢の歪みという形でストレス反応を現しているのです。

※ストレス指標の肩甲骨もご覧ください。

③ 脳のクセがストレスを増やしている

心や体のストレスは体に姿勢の歪みをもたらします。これはストレスを感じた脳の反応の結果です。脳は体のすべての感覚情報を統括する臓器です。脳に入った体の外部の情報、体の内部の情報は整理・統合されて「話す」「動く」などの行動として現れます。悲しみや怒りの心のストレスや胃の痛みや肩の凝りなどの体のストレスは、脳に入力されて、そのストレスに対応した反応(体の歪み)を引き起こします。この歪み反応が長期間に渡り続くと、その反応は脳のクセとして定着してしまうのです。例えば、足を捻挫した人が痛い足をかばって過ごしていたら、捻挫が治っても痛かったときと同じように足首をかばって動いてしまうクセが残ることがあります。これなどは脳にクセが残った典型的な症状です。その他にも電車の中で首を垂れてスマホを見続けることによって首を真っ直ぐに保つ姿勢が取れなくなり、横から見るといつも首が前に傾いた状態(スマホ姿勢)になってしまうなども同じです。日常生活の悪い姿勢を脳が記憶して体のクセとして再現してしまうのです。こうしたクセが脳に付いてしまうと、無意識に悪い姿勢を取り続けてしまいます。脳のクセを取り除かない限り、体の歪みが慢性化してしていくのです。

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④ 酸素不足を起こす体の歪み

正しい姿勢が崩れて歪んだ姿勢になると体は酸素不足を引き起こします。人間は酸素がなければ生きられない生き物です。水分や食物がなくても数日は命に問題は起きません。神経が切断されても生きていくことはできます。但し、酸素が止められた場合は短時間で死に至ります。特に脳は約25%もの酸素を消費する臓器です。酸素が止まると一番最初に被害を受けるのが、体の司令塔である脳なのです。

ストレスが続いて体の歪みが脳にクセ付けされてしまうと、体の歪みを作る特定の筋肉が収縮した状態が続いてしまいます。当然のことながら収縮した筋肉の血流は悪くなり酸素の供給量が減ってしまいます。腕が曲がった状態なら腕の血流が、足が曲がった状態なら足の血流が悪くなり酸素不足が続くのです。また③で述べたスマホ姿勢のように首を前に傾けるクセが脳に付くと、脳へ続く血管が歪んで脳へ酸素を運ぶ血流の状態が悪くなります。このように長く続く体の歪みは体全体の血流悪化を招き、酸素不足を引き起こす原因だとT3Methodでは考えています。

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④ 丹田と大動脈の関係性(丹田の考察)

全身に酸素が十分に行き渡るには体が正しい姿勢でなければなりません。では、正しい姿勢とは、どのような状態なのでしょうか。T3 Methodでは昔から伝わる丹田に注目しました。通常、丹田はお臍の下にある丹田が有名ですが、伝統的に丹田は3つあると言われています。眉間の奥の上丹田、胸の奥にある中丹田、お臍の下の丹田(正丹田)の3つです。丹田は実体のあるものではありません。東洋医学や武術では丹田は重要なものとして扱われていますが、それはあくまで観念にすぎませんでした。

T3 Methodでは丹田を解剖学的なものとして捉えられないかを研究し、丹田そのものには実体がないが、3つの丹田をつなげる仮想直線を引くと大動脈と重なるのが分かったのです。丹田の場所には丹田に相当する臓器はありません。しかしながら、丹田をつなげた直線上には大動脈が存在します。丹田があると言われるポイントは心臓から出た血液が流れる大動脈が分岐する場所と重なっているのです。3つの丹田を一直線に重ねた姿勢を取れば体の歪みが最も少なくなり、手足だけでなく頭部(脳)への血流も改善して全身の血流も良くなるとT3 Methodでは考えています。全身への血流の改善は酸素供給量や各種栄養の供給量、二酸化炭素など不要物の回収も増加します。また、血管の歪みがなくなることで心臓に負担なく、末端への血流量の増加も見込めます。観念にすぎない丹田ですが、3つの丹田を揃えることで血流の改善が見込めるのです。

T3 MethodのTは丹田のTから取っています。

※ヨガにおけるチャクラも同様の解釈が可能と思われる。

※心窩部に中丹田がある場合は横隔膜を大動脈が潜り抜けるポイントと一致します。

⑤ T3 Methodは脳のクセを取る感覚トレーニング

T3 Methodは3つの丹田を揃えるには脳のクセを取るのが最も簡単で適切な方法と考えて考案された感覚トレーニングです。脳のクセによって歪みがある体は、歪みによって感覚も歪んでいます。特に普段あまり使われていなお筋肉の皮膚感覚が衰えていることが多いのです。例えば、お風呂上りに全身についた水滴をきれいに拭き取ったつもりなのに拭き忘れている場所はありませんか。二の腕の裏(上腕三頭筋)やお腹の横(腹筋の一部)など、普段の生活であまり使われていない場所は感覚が鈍っているのでタオルで拭いたつもりでも拭けていなかったりします。また、毎朝、歯を磨くときに腕を動かすのではなく顔を傾けて歯を磨いているのも感覚が衰えている現象の1つです。

T3 Methodは脳への入力と脳からの出力の2つの手法で衰えた感覚を取り戻します。脳への入力は神経や筋肉に適応した体に触る施術を使用します。皮膚からの刺激で脳を刺激し、筋肉の状態を変化させていきます。脳の入力がひと段落した後に今度は脳からの出力をトレーニングします。トレーニング方法はいたって簡単です。T3 Methodのトレーニングは赤ちゃんが体の動きを覚える過程を研究して作られています。記憶の奥底に沈んでいる体に歪みが生じる前の正しい動きを思い出して脳から出力できるようにする寝たままで行う感覚トレーニングです。この2つを行った結果、脳への入力と脳からの出力が正常化され、脳のクセを取り除いて丹田を揃える姿勢が簡単に取れるようになるのです。

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